東京動物園ボランティアーズ

こんにちは! 私たちは都立の恩賜上野動物園、多摩動物公園、井の頭自然文化園で活動しているボランティア組織です。

動物園三昧

井の頭自然文化園・SG火曜班

メンバー

武蔵野の雑木林の面影が残る井の頭自然文化園は、季節の草花が楽しめるのも大きな魅力です。

東京ズーネットにも文化園の「花ごよみ」が出ています。「ユリノキの花が咲いたよ」とか、「マーラ舎前あたりにあるネムノキの花はそろそろかな」などと、花好きは楽しくなるというものです。

井の頭自然文化園サービスガイドでは山野草委員会が中心となって、草花の世話をしています。火曜班メンバーで、山野草委員会の最長老、石川昭光さん(87)は大ベテランで、植物の育て方など何でもよく知っていて、植物学者のようです。

メンバー

自然文化園の資料館前の山野草園は3つの区画に分かれています。早春のフキノトウやフクジュソウに始まり、カタクリ、ニリンソウを経て、秋のキンモクセイやハナミズキまで。ざっと80種の草花が植えられています。

メンバー

園内の山土を運んで土壌を整えたり、株分けしたりの作業が欠かせません。除草や植え替えなど地道な仕事が一年中続きます。茂った茅(かや)は放置せずに切らないと、下草に陽が届かないことになります。

メンバー

ここのフクジュソウが見事なのも、手入れしているからこそです。

メンバー

おや、クロアゲハが飛んできました。クチナシの花にも何か来ましたね。カメラマンも少なくありません。

メンバー

山野草園は2005年に造園業者が1年かけて整備したもので、その後を引き継いだのが山野草委員会でした。

メンバー

自然の野草ではなく、庭園としての整備ですが、これまでの10年間に蓄積された経験やノウハウも大きく、分厚いマニュアルも出来ています。

メンバー

草花は、手をかければ、かけただけ結果がでるとか。ここのフクジュソウは随分太く立派になったと聞きます。5月、6月は草花にとって大事な時期で、各班のメンバーは草取りはじめ、倒れた草を起こしたり伸びた茎を短く刈ったり。仕事は次から次と出て来ます。お天気をにらみ、2ヶ月ごとの会議で作業を確認しています。

メンバー

午前中いっぱいかけて手入れした山野草園を見て、石川さんが言います。「作業した場所は艶(つや)が出る。不思議なものです。仲間がみなさん熱心で、それが楽しくて…」。

メンバー

化学肥料はなるべく使わず、タンポポならセイヨウタンポポも在来のカントウタンポポも守る。秋の七草なども見られます。園内の日本庭園では、冬の寒さから樹木を守る霜除けや雪吊りも作られていて、「雪吊りはどこ?」と聞く来園者をご案内することもあるとか。

メンバー

火曜班は山野草の管理だけではありません。モルモットのふれあいコーナーやリスの小径の担当もあれば、イベントも盛りだくさん。先日のクラフト教室「風車作り」は親子連れなど400人もの方が参加されました。

(火曜班班長 後久建二)

上野動物園・SG水曜班

メンバー

水曜班のメンバーは27人と上野でも最大規模です。シルバーガイドと呼ばれていた1988年から活動してきたTさんはじめ、元気な仲間がそろっています。

私たちの活動は、動物園入り口でのご案内から始まります。園内の案内マップは日本語版だけでなく,英語、中国語、韓国語も用意します。最近は外国の方が本当に増えました。「ライオンやトラはどこ? クロヒョウはいないの」「ベビーカーの貸し出しはありませんか?」など様々な質問にお答えできるよう、動物園からの動物情報や仲間同士の情報交換などを重ね、交代で案内活動に務めています。

パンダスタンプ1

パンダスタンプ2

ジャイアントパンダはスタンプも人気があります。動物園が用意したスタンプは数種類で、どれを使うかはその日に決めています。特別なスタンプ帳を用意して来る方もいて、スタンプには根強い人気があるようです。日付入りのスタンプ用紙を100枚以上用意しても、午前中になくなることもあります。

子ども動物園

西園の子ども動物園が、なんと言っても私たちの活動の中心です。ハツカネズミの触れ合いには親子連れが次々と訪れます。「大丈夫、やさしく手のひらにのせてごらん」とハツカネズミを渡します。小さな手に載せたネズミをジッと見つめる子どもたちをお母さんが写真に撮ります。縄で組んだタワーの一番上まで登るネズミたち。小さな命とのふれ合いが、みんなをやさしく、笑顔にします。

子ども動物園

子ども動物園のトカラヤギは、体重20〜35キロほど。ハツカネズミが約10〜25グラムですから、ざっと2,000倍以上です。そのヤギに触れたり、背中をブラッシングしたりして、子どもたちは自分と同じ大きさの動物の息吹を身近に感じるようです。

子ども動物園

大人しい家畜とはいえ、ヤギには角もあります。意外に力も強いので、子どもが押されることもあって、私たちはそれとなく注意しながら見守っています。

子ども動物園

ヤギとの触れ合いは動物園でも珍しいとか。貴重な体験で、子どもたちが動物の素晴らしさを感じてくれればと思います。

子ども動物園

水曜班には、ホッキョクグマの「追っかけ」で全国の動物園を回る人もいれば、ハシビロコウの人形を作り、動物画で展覧会を開く人など、動物好きが少なくありません。

子ども動物園

園内巡回も大事な仕事です。東園ではパンダからゾウ、サル、クマ、猛禽類舎などを回るコースと、ライオン、ゴリラ、ホッキョクグマ、バードハウスなどのコースがあり、西園ではオカピやキリン、サイ、カバ、両生爬虫類館(ビバリウム)をまわり、来園者に動物の見どころをワンポイントガイドするなど、ひとりでも多くの方が動物に親しみを持っていただけるよう努めています。一日の反省会では「ホッキョクグマのイコロ(オス)とデア(メス)が何だかいい感じでした」という報告も。

(水曜班 佐野修)

多摩動物公園・SG金曜班

スポットガイド

  • アフリカゾウ 展示後~14:00
  • インドサイ 10:00~11:30,13:00~14:30

モルモット1

私たちサービスガイドの活動拠点、正門からすぐの通称「SGルーム」では来園者に様々なお知らせをします。多摩動物公園は総面積約60ヘクタールと広く、アップダウンもあるので、お目当ての動物やイベントについての情報集めが大事です。家族連れが多い日は、迷子札を書かれるお客様も途切れません。カードにお子さんの名前や性別、親の連絡先(携帯電話の番号)を書いていただきます。迷子を探す放送もありますが、携帯電話が普及したおかげで便利になりました。

モルモット2

多摩では、DGが活動しない平日、私たちSGがモルモットのふれあい教室や、動物のスポットガイドを行っています。金曜日はアフリカゾウとインドサイです。

アフリカゾウ1

アフリカゾウ舎の前では、乾燥したゾウのフンや牙、歯のレプリカなどを並べて、来園者に見ていただきます。

アフリカゾウ2

「ゾウさんのふん、うんちだよ」。

おそるおそる触る子どもたちに「アフリカゾウはね、一日に80キロもウンチするんだよ」と解説します。

インドサイ1

インドサイのガイドも人気があります。テーブルに角と前脚、後脚、筒型をした耳、しっぽのレプリカを並べて、来園者は手に取って大きさや不思議な形を実感していただきます。角や脚のレプリカはすべて、多摩で圧倒的な存在感のあったオス「多摩王」(1958年〜1995年)のものです。20センチ近い角を手に持って記念写真におさまる方もいます。

サイのことは、金曜班の最長老、丸山穂高(87)が詳しく、仲間にレクチャーするほど。

インドサイ2

「多摩王は戸籍名で、本当は飼育の人たちも《ルプシン》と呼んでいました。僕がルプシンと呼ぶと、ちゃんと反応したもの」と丸山は言います。

そういえば多摩では、インドクジャクが放されていて自由に歩き回っています。オスたちは園内でちゃんと縄張りを持っているといいますよ。

この日の活動参加は18人で、スポットガイド2カ所とSGルームに2人ずつ、モルモットふれ合いが4人、園内を巡回するパトロールが8人、午後はそれぞれ持ち場を交代しました。多摩の広さとアップダウンはなかなかで、「パトロールに1万歩以上かかるから夏は大変」という声もあります。

(金曜班班長 奥井利雄)


上野動物園・SG土曜班

さわってくらべてハツカネズミ

私たちの活動は午前9時半、控え室でのミーティングから始まります。上野動物園教育普及係と子ども動物園の担当者から動物情報や各種イベント、ガイドツアーなどの予定を詳しく説明していただきます。

サービスガイドの活動の中心は、西園の子ども動物園です。案内係が二人ゲートについて、来園されるお客様に「こんにちは」「いらっしゃいませ」と声をかけ、笑顔でお迎えします。

午前中、曲屋の中で行われる「さわってくらべてハツカネズミ」は大へんな人気でお客さまも多く、私たちボランティアも4、5人が担当します。ハツカネズミを自由に触ってもらうのですが、初めてで手を出せない子どもには「大丈夫よ、背中を触ってごらん」と言いながら、ハツカネズミを手のひらに載せてあげます。

ハツカネズミ

子どもたちがハツカネズミに何を感じるのかは、キラキラ輝く子どもたちの瞳が教えてくれます。

子どもたちの質問や疑問に答えるのも大事です。

いつだったか、ヤギを見ていたお子さんに聞かれました。「ヤギさんとシマウマとどっちが速く走るの?」。すぐには答えず、「どっちだと思う?」と聞き返します。「どうしてヤギさんはいつも口を動かしているの」という質問から、草を消化するため一度呑み込んだ草を噛み戻す反芻(はんすう)や、ウシやヒツジ、キリンと同じく胃が四つあることまでお話できれば大成功です。

好奇心の強い子どもたちが、少しでも動物に関心を持ってくれればと願っています。お話したあと、子どもさんやママ、パパから「ありがとう」と言われると、うれしくなりますね。

ハツカネズミ

迷子札も、東園の臨時門(旧正門)の近くで配っています。交代で2、3人が担当しますが、名前を書き込む子どもや親御さんとお話しするのは楽しくて、あきるということがありません。

ハツカネズミ

私たちは園内の巡回もしますが、「ゴリラはどこにいるの」「カバさんは出ていますか」という動物の案内はともかく、知らないことを聞かれたときは動物相談員や総合案内所をご紹介することもあります。

土曜班の活動メニューには、西園にいるアイアイのクイズもありますが、メンバーが勢揃いしたり、来園者が比較的少なくて余裕があったりしないと、なかなか手が回りません。

メンバーのなかには小学生時代、動物園のサマースクールに通った人もいて、みなさん動物好きばかりです。子どもが好きで人間に関心がある方なら、動物園でのサービスガイドの仕事をお薦めしたいですね。

(土曜班 安田陽子)

*動物園のイベントやボランティアの活動は都合により中止と なることもあります。

井の頭自然文化園・SG金曜班

  • 彫刻園ガイド 第1・第3金曜(SG金曜班担当) 第1・第3土曜(SG土曜班担当) 13:00~ 彫刻館A館前に集合

平和祈念像原型

彫刻家・北村西望(1884〜1987)の名前は知らなくても、長崎の平和祈念像といえば皆さんご存知でしょう。その平和祈念像の原型が、井の頭自然文化園にあります。長崎市から平和祈念像を依頼された北村西望は、ここにアトリエを建てて、あの傑作を制作したのです。

平和祈念像

金曜班が担当する彫刻館ガイドでは、メンバー2、3人が「彫刻の原型は、洋服でいえば型紙みたいなもの」などとご説明しています。

多くの方が「えっ、これが原型? もっと小さいと思った」と驚かれます。長崎の平和祈念像は4メートルほどの台座の上ですが、高さ9.7メートルの像を室内で間近に見ると、大きさに圧倒されます。

右手を垂直に高く掲げ、左手は水平に伸ばし、左足を立てて右足は横に。平和祈念像のポーズをまねるお子さんもいます。「右手は上空600メートルで爆発した原爆の恐ろしさを指しています」と説明したり、階段を上って平和祈念像のお顔を同じ高さで見ていただいたり。お隣のアトリエ館には、平和祈念像の制作過程も展示されているのです。

将軍の孫

野外には、愛らしくて人気の「将軍の孫」や巨大な加藤清正公像、「咆哮」と題したライオン像など38点があり、彫刻館A館と彫刻館B館に合わせて約200点もの作品が展示されています。

加藤清正公像

ここを訪れる家族連れや若い世代、すべての人たちに、北村西望が訴え続けた平和への思いが伝わってくれよう祈るばかりです。

加藤清正公像

SGの仕事はほかにもあります。モルモットのふれ合いコーナーのお手伝いです。入園者の4割の方が来られる超人気スポットで、いつも200頭くらいが活躍しています。混んでいない平日なら時間制限も無く、心行くまでモルモットを抱いていただけるのです。朝から午後まで過ごされる常連さんや、お気に入りのモルモットがいる方もいらっしゃいます。

モルモット

さらに「リスの小径」の案内もしています。全部で16人の金曜班は、それぞれ交代しながら動物たちとのふれ合いやお客様との素敵な出会いを楽しんでいます。

(金曜班 古池敏子)


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